最先端の水理解析で未来を拓く

近年、複雑化する河川環境や激甚化する水災害への対応において、高精度な水理解析の重要性はますます高まっています。株式会社シエスタクラブは、国土交通省も活用する無償の高機能河川解析ソフトウェア「iRIC」 を最大限に活用し、お客様の課題解決を強力にサポートする技術集団です。  

iRICを知り尽くした、シエスタクラブならではの技術力

iRICは平面二次元・三次元解析、河床変動、土砂災害解析等多彩な機能を持つ優れたツールですが 、その真価を引き出すには深い知識と経験、そして周辺技術との連携が不可欠です。

当社は、iRICを用いた標準的な解析はもちろんのこと、以下のような独自の優れた技術で他社にはない高精度・高効率な解析サービスを提供します。

  • 高度なモデル構築技術: 橋脚周りや合流部など、複雑な地形・構造物を正確に再現するための「非構造格子」作成支援 や、iRICだけでは作成困難なモデルも、GISソフトウェア(ArcGIS Pro、Q-GIS,Python等) と連携した高度な技術で実現します。  
  • データ処理・自動化技術: 地形データの座標変換から、計算結果のGISデータ変換 、さらにPython(Anaconda/Miniconda環境) を活用した解析結果の高度な分析や可視化まで、一連のプロセスを効率化・自動化するノウハウと独自ツール を有しています。
  • 豊富な実績と応用力: 中小河川の流下能力評価 、浸水想定区域図作成支援 、多自然川づくり支援 など、iRICが活用される多様なシーンでの豊富な実績に基づき、お客様のニーズに最適な解析プランをご提案します。

    詳しくはこちらをご覧ください。

iRICでできること

近年、複雑な河道形状や構造物が存在する河川において、より詳細な流況解析を行うために、平面二次元解析の重要性が増しています。iRIC(International River Interface Cooperative)は、このようなニーズに応える無償で利用可能な高機能ソフトウェアです。  

iRICは、河川の流れや河床変動を高精度に解析するためのツールであり、以下の特長を有しています。  

  • 無償利用

国土交通省が中心となり開発・公開しており、導入コストを抑えられます。

  • 多彩な解析機能

平面二次元解析、河床変動解析、準三次元解析、土砂災害解析など、河川設計・管理に必要な多様な解析に対応します。

  • 充実したサポート体制

公式サイトでの詳細なマニュアル、YouTubeでの動画解説、豊富な事例紹介など、技術者が安心して利用できる環境が提供されています。

  • データ連携

国土地理院の5mメッシュデータなど各種デジタルデータを容易に取り込み、解析結果をGIS等に展開することで、設計・計画への活用がスムーズに行えます。

  • iRICの主な活用事例

iRICは、以下の様な河川に関する様々な課題の解決に貢献します。  

  • 中小河川の流下能力評価

UAV(ドローン)計測データと組み合わせることで、効率的な流下能力評価を実現し、河川管理の高度化に貢献します。

国土技術政策総合研究所の「UAVとiRICを活用した中小河川の流下能力把握マニュアル(案)」が実務に役立ちます。

  • 平面二次元浸水想定解析

洪水時の浸水範囲を高精度に予測し、洪水リスク評価や防災計画に活用できます。

  • 解析モデルとして、計算安定性と効率性に優れた格子座標モデル(Nays2DH)、複雑な地形・河道形状に対応可能な一般座標系モデル(Nays2DFloodなど)、さらに複雑な流れを精度良く解析できる三角形座標の有限要素法(Mflow_02)、構造物周辺の詳細な流況解析が可能な準3次元モデル(Nays2D+)を選択できます。
  • 多自然川づくり

土木研究所が開発した3次元多自然川づくり支援ツールと連携することで、治水と環境が調和した持続可能な川づくりを支援します。

参考資料:土木研究所の iRIC 開発の取り組み( 3 次元の多自然川づくり支援ツール;)
  • 土砂災害解析

家屋被害を考慮した高精度なシミュレーションにより、土砂災害の危険性評価に貢献します。

参考資料:土砂害の解析には家屋被害を組み込む精緻な土砂災害シミュレーションが開発されています
  1. iRICのメリット

iRICは、河川技術者にとって以下のメリットをもたらします。  

  • 無償で利用できるため、プロジェクト予算を効率的に活用できます。
  • 高度な解析機能により、複雑な河川現象の解明や構造物の影響評価が可能です。
  • 充実したサポート体制により、解析作業の効率化や解析結果の信頼性向上に貢献します。
  • 国土交通省も解析ツールとして積極的に活用しており、公共事業での適用実績も豊富です。


iRICの主な活用事例

以下に、iRICの主な活用事例を解説します。

河川や氾濫原における浸水範囲を解析し、洪水リスク評価や防災計画に活用できます。以下のモデルを選択可能です。

格子座標モデル(Nays2DH)

計算安定性と効率性に優れ、大規模な領域の解析に適しています。

一般座標系モデル(Nays2DFloodなど)

複雑な地形や河道形状を詳細に解析できます。
Nays2DFloodを用いた簡便な浸水想定図の作成例はこちらをご参照ください。

三角形座標の有限要素法(Mflow_02)

更に複雑な地形や構造物周りの流れを精度良く解析できます。

準3次元モデル(Nays2D+)

鉛直方向の流れを考慮し、構造物周辺の流況や乱流の影響を評価できます。

  • 土砂災害の解析
    • 家屋被害を組み込んだ精緻な土砂災害シミュレーションが可能であり、土砂災害の危険性評価に活用されています。
参考資料:土砂害の解析には家屋被害を組み込む精緻な土砂災害シミュレーションが開発されています

iRicの主要な解析ソフトウェア一覧