iRic(2DFlood)を用いた簡便な浸水想定図の作成

氾濫解析手法のマニュアルには河川規模、氾濫の形態(拡散型、貯留型、流下型)に応じて種々の解析手法が紹介されている。L2の開析が一段落して、周知河川以外の小規模河川については(小規模河川の氾濫推定図作成の手引き)に準じiRic(https://i-ric.org/login/)のソフトウェアの中の氾濫解析手法(Nays2DFlood Ver5.0)で行った事例を紹介します。

マニュアルでは流下型として不等流計算を紹介している。しかしこの手法は使って見ると分かるのですが、横断線が交差する場合の設定し難いこと、測線間の浸水深の設定が難しいこと、海岸まで流下する河川では距離標0kmより下流氾濫域がある場合の浸水深の評価法が無いこと、等の問題があります。

そこで周知河川以外の河川についての解析は

  • 氾濫の地形モデル作成
    河道及び堤内地氾濫原の地形は5mのメッシュデータで両者一体型のモデルを作成する。
    この場合河道は5m単位で設定する。河川の深さは一律2mに設定(現地の状況で判断)、盛土。建物は5mで表示する。例えば建物の面積が100㎡であれば5mメッシュでカバーする範囲を地盤高10m(現地の状況で設定する)に変更する。などの氾濫解析モデルを作成する。地形データの作成は同じサイトに地形データ作成法が紹介されているので参照するか手持ちのGISソフトで作成する。
    浸水想定図の基図に国土地理院の1/25,000地形図(世界測地系)を使用する場合、5mメッシュデータは正方形のガウス座標になっているので5mメッシュデータはそのままでは使えません。浸水解析は5mの正方形モデルで解析するので、解析結果を国土地理院の地図に貼り付ける場合は、世界測地系に変換する必要が出て来ます。
  • 流量の設定
    ピーク流量は対象河川周辺で解析された事例から比流量を抽出して対象河川の流域面積で設定する。
  • 流量曲線の設定
    ピーク流量を中心として二等辺三角形とする。底辺はピーク流量から流下した氾濫水が最大規模になるまでに終了する時間とした。河川の大きさにもよるが流量が0㎥/秒~ピーク流量まで2時間とし、ピーク後も流量が0となる時間は2時間とした。但し低平地に拡散していく場合は、氾濫の状況で計算時間を長くする。
  • 境界
    隣りあう河川や大きな盛土を境界とする。
  • 支川の流入
    Nays2DFloodの機能でポンプの設定があり、これで支川からの流入、排水が容易に設定出来る。

おおまかに説明しましたが流量曲線、親水解析結果を以下に示します。

図-流量分布









氾濫動画参照