SARを用いた地盤変動検証

DInSARとは、差分干渉SAR解析(Differential Interferometric Synthetic Aperture Radar)の略称で、衛星搭載型の合成開口レーダ(SAR)を用いて、地表面の変動を検出する技術です。
DInSARは、地盤沈下や地震などの災害対策に役立つと考えられています。

InSARとDInSARの違いは、観測の目的と方法にあります。InSARは、二つの画像の位相差から相対的な高さを求める技術で、主にDEM(デジタル標高モデル)の生成に使われます。DInSARは、二つの画像の位相差から地表面の変動量を求める技術で、主に地盤沈下や地震などの災害対策に使われます。DInSARは、InSARの一種で、「差分」を意味するDが付いています

二時期SAR強度画像とは、SAR(Synthetic Aperture Radar)によって取得された画像のうち、二つの時期の画像を比較することで、地表面の変化を検出する手法です。SARは、雲や霧、夜間でも撮影が可能であり、地震や洪水などの災害時にも有用な情報を提供することができます。

以下に表示したのは「2018年北海道胆振東部地震」で空間情報センターが公表している画像と我が社の解析結果を比較しても同じような精度が確保されたと判断しています。

色の表示は、見やすいように以下のようにしています。
黄系が+(隆起)、青系が-(沈下)を表しています。

InSARとは、Interferometric Synthetic Aperture Radarの略。地震や火山活動などの物理現象による地盤の変形を測定するためのリモートセンシング手法の一つです。地表から反射するレーダー波の位相の時間変化を測定し、その結果を比較することで、地震や火山活動などによる地盤の変動を測定します。この測定値を比較することで、InSARは地面の高さの変化をミリメートル単位の精度で検出することができます。

InSARは主にDEM生成に使用されるため、2つの画像間の位相差を相対的な高さに変換します。絶対高度を取得するには参照 DEM が必要です。

DInSARのDは「微分」の略で、特定の時間における2つの画像間の位相変化を観察するために使用されます。沈下/隆起または横方向の変形を監視するために使用されます。地形から独立させるために、地形位相は参照DEMを使用してシミュレートされ、インターフェログラムから削除されます。

DSARはDifferential Synthetic Aperture Radarの略で、InSARはInterferometric Synthetic Aperture Radarの略です。どちらもレーダーを使って地表の時間的変化を測定するリモートセンシング技術です。しかし、その測定方法には違いがあります。

DSARは、同じ地域を異なる時刻に撮影した2枚以上の合成開口レーダー(SAR)画像を用いて、地表の変化を検出します。そして、差分干渉法を用いて、2枚の画像の間の高さの変化を測定します。

一方、InSARは、異なる時刻に撮影された2つ以上のSAR画像を使用して、2つの画像間の位相の違いを示すマップであるインターフェログラムを作成します。このマップを利用して、2つの画像間の高さの変化を測定することができます。

DSARは差分干渉法を用いて2つ以上のSAR画像を比較することで高さの変化を測定し、InSARは2つ以上のSAR画像からインターフェログラムを作成することで高さの変化を測定します。